キッチンカー、フードトラック、フードカー、移動販売車、屋台の違いは?

キッチンカー開業
公開日:2024/02/26 更新日:2024/08/02

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近年、人気の「キッチンカー」。フードトラック、フードカー、ケータリングカー、移動販売車、屋台とはどのような違いがあるのでしょうか。

キッチンカー(フードトラック、ケータリングカー、フードカー)とは?

一般的に「キッチンカー」というと、車内で調理を行ったものを販売する移動型飲食店を表します。キッチンカーは新型コロナウイルスの流行以降、テイクアウト需要の高まりなどから脚光を浴びました。また、一般的に店舗型の飲食店と比較して開業費用や維持費が安く収まることから、起業したい人にとって魅力的な選択肢のひとつであり、現在もキッチンカーは増加傾向にあります。

「フードトラック」や「ケータリングカー」、などさまざまな呼称がありますが、法的な定義による違いはありません。それぞれ言葉のニュアンスは違いますが、基本的には「キッチンカー」と同義と考えていいでしょう。

キッチンカーは「移動販売車」に含まれている?

「キッチンカー」は、移動販売車の一種です。「移動販売車」とは、自転車や自動車などの車両を利用して食品に限らず、日用品・衣類・花など、さまざまなものを販売する車両の総称です。

法的には、建築基準法に規定される「建築物」ではないもので、営業許可の規定を満たしたものが「移動販売車」として定義されます。「建築物」とは、土地に固着して簡単に動かせないものです。屋台やキッチンカーでも、自走せずに、ひとつの土地で営業を続けている場合、建築物とみなされる場合があります。

キッチンカーと「屋台」の違いは?

キッチンカーと屋台の違いは、構造や営業形態にあります。屋台には二種類あり、ひとつが、お祭りなどに出店する「臨時営業」の屋台。屋外に屋根付きのテントを組み立て、その中に調理スペースや食材を持ち込み、調理・販売する店舗です。「臨時出店」とも呼ばれます。

もうひとつは、リヤカーなどを改装した移動式の屋台です。ラーメンやおでんなどを提供するものをイメージしてください。こちらは基本的に同じ場所で営業し、営業時間外は所定の場所に駐車をしています。キッチンカーとは違い、客席を設けてその場で飲食ができるものもあります。

一般的に、屋台は車両の維持費がキッチンカーよりも安く、さらにコストを抑えて開業できます。しかしながら、営業場所や販売できるメニューに制限がかかることも多く、キッチンカーよりも営業の自由度は少ないと言えるでしょう。

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キッチンカーと屋台、それぞれのメリット・デメリット

キッチンカーのメリット・デメリットは以下の通りです。

<キッチンカーのメリット>

・店舗と比べてコスト(固定費)が安く抑えられる

駐車場代やガソリン代などがかかりますが、一般的には店舗の家賃・固定費と比べて低く、初期費用も安く抑えられます。

・営業の自由度が高い

さまざまな出店場所でキッチンカーを募集しているため、営業の自由度は高いといえます。また、業態を変えることも比較的容易であるため、流行に合わせて扱う商品を変えることも可能です。

<キッチンカーのデメリット>

・土地をまたぐ場合、都度の営業許可が必要

営業の自由度が高いキッチンカーですが、土地をまたいで営業をする場合は、営業をするエリアを管轄している保健所から営業許可を取る必要があります。同一都道府県内でも管轄が分かれている場合、それぞれでの申請が必要となります。

対して、屋台のメリット・デメリットは以下の通りです。

<屋台のメリット>

・キッチンカーよりさらにコストが抑えられる

キッチンカーよりもさらにコストを抑えられるため、スモールスタートでの起業に向いています。

・営業の自由度が高い

キッチンカー同様、営業の自由度は高いと言えます。ただ、設置型の屋台の場合は都度で機材を運ぶ必要があるため、移動してそのまま営業できるキッチンカーと比べると手間がかかります。

<屋台のデメリット>

・販売できるメニューに制限がある

地域によって保健所が許可するメニューが限られているため、特定のものしか販売できないことがあります。

予算を極限まで抑えて起業したい人には屋台も選択肢に入りますが、営業の自由度や、出店場所の確保を考えた場合、キッチンカーに軍配が上がるでしょう。

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