【2025最新】キッチンカー開業への”7つのステップ”と成功のコツを解説!

キッチンカー開業
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「自分の料理で人を笑顔にしたい」「自由な働き方で独立したい」そんな思いから、キッチンカー開業を考えていませんか?しかし、何から準備すればいいのか、資金はいくら必要なのか、本当に成功できるのか、多くの不安があるはずです。この記事は、そんなあなたのための「開業ロードマップ」です。開業までの全ステップを具体的に解説し、あなたの夢を現実にするための一歩目を、力強くサポートします。

この記事は、こんな人におすすめです。

・キッチンカー開業に興味があるが、何から始めればいいか分からない方
・開業に必要な費用や資金調達の方法を具体的に知りたい方
・取得すべき資格や許可について、分かりやすく理解したい方
・失敗しないためのポイントや、儲かるためのヒントが欲しい方
・理想のキッチンカーを手に入れる方法を探している方

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キッチンカーで開業をするメリットとは?

店舗を持たずに飲食物を提供できるキッチンカー(フードトラック)での開業は、多くの魅力にあふれています。固定店舗の飲食店と比較して、特に費用面や働き方の自由度において大きなメリットが存在します。なぜ今、多くの人がキッチンカーでの独立を選ぶのか、その理由を具体的に見ていきましょう。

初期費用が安い

固定店舗の飲食店をゼロから開業する場合、物件取得費や内外装工事費、厨房設備費などで1,000万円以上の資金が必要になることも珍しくありません。**[参照提案]**日本政策金融公庫の「新規開業実態調査」などでも、開業資金の平均値が示されています。一方、キッチンカーであれば、車両の取得や改造費を含めても250万円から500万円程度で開業が可能です。中古車を選んだり、DIYを取り入れたりすることで、さらに費用を抑えることも夢ではありません。この参入障壁の低さは、独立を目指す人にとって最大のメリットと言えるでしょう。

固定費(維持費)が安い

店舗型飲食店では、たとえ客足が遠のいても、毎月の家賃や高額な水道光熱費といった固定費が重くのしかかります。しかし、キッチンカーの主な固定費は、車両の駐車場代や保険料、メンテナンス費用などです。これらは店舗の家賃に比べれば格段に安く抑えることができ、経営のリスクを大幅に軽減できます。売上が不安定になりがちな開業初期において、この固定費の安さは精神的な余裕にも繋がります。

人件費が抑えられる

キッチンカーは、限られたスペースでテイクアウト販売を基本とするため、少人数での運営が可能です。仕込み作業を効率化すれば、オーナー一人での「ワンオペ営業」も十分に実現できます。ホールスタッフや多くの調理スタッフを雇用する必要がないため、人件費を最小限に抑えることができ、その分を利益として確保しやすくなります。

働き方の自由度が高い

キッチンカーの魅力は、時間と場所の両方において自由な働き方ができる点です。平日はオフィス街でランチを提供し、週末はイベント会場へ出店するといった、需要に合わせた柔軟な営業が可能です。また、売上次第では短時間で営業を終了し、プライベートな時間を確保することもできます。自分のライフスタイルに合わせて仕事量をコントロールできるのは、店舗型にはない大きな利点です。

業態の変更も安価でできる

食のトレンドは驚くほど速いスピードで変化します。もし提供しているメニューの人気が落ちてきても、キッチンカーなら比較的容易に業態を変更できます。大規模な店舗改装は不要で、提供メニューの変更に伴う調理器具の入れ替えや、車両のラッピングデザインの変更といった最小限の投資で済みます。この身軽さが、時代の変化に対応し、長くビジネスを続けるための強みとなるのです。

営業中の大型キッチンカー

画像素材:PIXTA


知っておくべきデメリットや注意点

多くの魅力がある一方で、キッチンカーでの開業には現実的な課題や困難も伴います。夢を実現するためには、良い面だけでなく、これらのデメリットを事前に理解し、対策を考えておくことが不可欠です。

まず、売上が天候に大きく左右される点は、最大のデメリットと言えるでしょう。雨や雪の日はもちろん、猛暑や極寒、強風の日も客足は遠のきます。屋外イベントへの出店が中止になれば、その日の売上はゼロになってしまいます。天候に左右されにくいオフィス街のランチ出店を確保するなど、複数の出店パターンを持つことがリスク分散に繋がります。

次に、労働環境の厳しさと労働時間の長さも覚悟しておく必要があります。「自由な働き方」というイメージとは裏腹に、営業前の仕込み、営業場所までの移動、現場での調理・販売、そして営業後の片付けや清掃、翌日の準備と、一日の総労働時間は長時間に及ぶことがほとんどです。特に夏場の車内は非常に高温になり、冬は寒さが厳しいなど、体力的な負担は決して小さくありません。

そして、安定した出店場所の確保が難しいという現実もあります。利益の出る良い場所は当然競争率が高く、簡単には見つかりません。イベントへの出店は単発的で収入が不安定になりがちです。継続的に出店できる場所を確保するためには、地道な交渉やマッチングサービスの活用など、常にアンテナを張り巡らせておく努力が求められます。

キッチンカー開業は儲かる?成功と失敗を分ける3つのポイント

「キッチンカーは儲かる」という話を耳にすることもありますが、誰もが簡単に成功できるわけではありません。手軽に始められるからこそ、事前の準備が成功と失敗の明暗を分けます。ここでは、成功するキッチンカーオーナーに共通する3つの重要なポイントを解説します。

コンセプト設計

成功の根幹をなすのが、明確なコンセプトです。「誰に、何を、どのように提供して喜んでもらいたいか」を徹底的に考え抜くことが重要です。例えば、「平日のオフィス街で、健康志向の女性に、野菜たっぷりのヘルシーなタコライスを提供する」といった具体的なイメージです。コンセプトが明確であれば、メニュー開発、車両デザイン、出店場所選びなど、すべての判断に一貫性が生まれ、お客様に「あなたのお店を選ぶ理由」を強く印象付けることができます。

計画資料

画像素材:PIXTA


資金計画

「初期費用が安い」というメリットに目を奪われ、運転資金の準備を怠るケースは失敗の典型例です。開業当初は売上が安定しないことも多く、材料費や出店料、ガソリン代などの支払いがすぐにやってきます。少なくとも3ヶ月、できれば半年分の運転資金を用意しておくことで、焦らずに営業戦略を練り直す時間と心の余裕が生まれます。初期費用だけでなく、事業が軌道に乗るまでの運転資金まで含めた、現実的な資金計画が不可欠です。

出店戦略

キッチンカーの売上は、どこに出店するかで8割決まると言っても過言ではありません。どれだけ美味しい料理を提供できても、ターゲットとなるお客様がいない場所では売上は伸びません。オフィス街、大学のキャンパス、住宅街、イベント会場など、それぞれの場所で求められるメニューや価格帯は異なります。自分のコンセプトに合ったお客様はどこにいるのかを常にリサーチし、戦略的に出店場所を開拓していく姿勢が成功への鍵となります。

営業中のキッチンカー

画像素材:PIXTA


開業までの完全ロードマップ 7つのステップで夢をかなえる!

ここからは、あなたの夢であるキッチンカー開業を実現するための具体的な道のりを、「7つのステップ」に分けて詳しく解説していきます。このロードマップに沿って一つずつ着実に準備を進めれば、未経験の方でも安心して開業の日を迎えることができるでしょう。

STEP1 コンセプト設計 どんなお店にしたいか決めよう

すべての始まりは、「どんなお店にしたいか」という情熱とアイデアです。これは、あなたのキッチンカーの魂となる部分です。まずは、あなたが本当に作りたいもの、お客様に提供したい価値を深く掘り下げてみましょう。タピオカ、クレープ、カレー、ケバブなど、数あるメニューの中から何を選びますか?なぜそれをお客様に届けたいのでしょうか。ターゲットは誰ですか?学生、ファミリー層、それともビジネスパーソンでしょうか。あなたのお店の「売り」や「こだわり」は何になるでしょう。このコンセプトが、今後のすべてのステップの土台となります。

STEP2 事業計画書を作成する 成功への設計図を描こう

頭の中にあるアイデアを、具体的な「事業計画書」という形に落とし込みます。これは、開業までの道のりを具体化する設計図であり、後述する資金調達の際にも必要不可欠な書類です。難しく考える必要はありませんが、以下の項目を意識して作成してみましょう。

1.売上高:提供する商品の単価と、1日に販売できそうな予測数を基に計算します。
2.原価:商品1つを作るのにかかる材料費です。
3.粗利:売上から原価を引いた、大まかな利益です。
4.販管費(経費):材料費以外にかかるすべての費用です。ガソリン代、出店料、消耗品費、保険料などが含まれます。
5.営業利益:売上高から原価と販管費を引いた、最終的な利益です。
6.初期投資回収期間:開業にかかった費用を、どのくらいの期間で回収できるかの見込みです。

最初は予測で構いません。計画を立てることで、ビジネスとしての現実的な側面が見えてきます。

STEP3 資金調達と費用を把握する お金の不安を解消しよう

コンセプトと事業計画が見えてきたら、次はお金の準備です。開業に必要な「初期費用」と、事業を継続していくための「運転資金」の2つを正確に把握し、どのように調達するかを計画します。

開業にかかる初期費用の内訳

キッチンカーの開業には、主に以下のような初期費用がかかります。総額としては250万円から500万円程度が目安となりますが、車両の選び方などで大きく変動します。

・車両関連費:キッチンカー本体の購入費、または既存車両の改造費です。最も大きな割合を占めます。
・設備購入費:シンク、冷蔵庫、コンロ、フライヤーなど、保健所の営業許可基準を満たし、かつメニューの調理に必要な厨房設備です。
・許認可取得費:食品衛生責任者の講習受講料や、保健所への営業許可申請手数料などです。
・その他:食器や調理器具、のぼりや看板などの販促物、レジなどの初期費用も考慮に入れておきましょう。

見落としがちな運転資金の目安

車両を手に入れただけでは、営業はできません。開業後、売上が安定して入金されるまでの間、事業を支えるのが運転資金です。多くの専門家は、最低でも3ヶ月分の運転資金として100万円から150万円程度を用意することを推奨しています。主な内訳は以下の通りです。

・食材仕入れ費
・ガソリン代やプロパンガスなどの燃料費
・容器やカトラリーなどの消耗品費
・出店料
・車両の駐車場代
・保険料
・自身の生活費

特に開業当初は、思うように売上が立たない可能性も十分にあります。この運転資金が、いざという時のセーフティネットになります。

複数台のキッチンカーが営業する出店場所

自己資金ゼロでは難しい! 賢い資金調達の方法

自己資金だけで開業資金のすべてを賄うのが理想ですが、難しい場合も多いでしょう。その際は、賢く資金調達を行う必要があります。自己資金が全くないと融資を受けるのは困難なため、ある程度の準備は必要です。

代表的な方法が、日本政策金融公庫の「新規開業資金」などの融資制度です。**[参照提案]日本政策金融公庫の公式サイトで詳細を確認できます。また、国や地方自治体が実施している「創業補助金」や「事業再構築補助金」などを活用できる場合もあります。[参照提案]**中小企業庁の「ミラサポplus」などのポータルサイトで、利用できる補助金・助成金を検索してみましょう。これらの制度を利用する際には、STEP2で作成した事業計画書が非常に重要になります。

STEP4 キッチンカー車両を準備する あなたの「城」を手に入れよう

整備工場の男性

画像素材:PIXTA


事業の核となるキッチンカー車両を準備します。あなたの「城」とも言える大切なパートナーです。車両の準備には主に3つの方法があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。自分の予算やコンセプトに合わせて最適な方法を選びましょう。

新車購入

オーダーメイドで、自分の理想とする一台を製作する方法です。レイアウトやデザインの自由度が高く、コンセプトを完璧に体現できるのが最大の魅力です。また、新車なので故障のリスクが低く、長期的に安心して使用できます。ただし、費用は最も高額になり、発注から納車まで数ヶ月かかることもあります。信頼できる製作会社を見つけることが重要です。

中古車購入

初期費用を大きく抑えられるのが中古車購入のメリットです。すぐに営業を開始できる即納可能な車両が見つかることもあります。しかし、前のオーナーの仕様になっているため、自分のコンセプトに合わない場合や、追加の改造費用が必要になることもあります。また、車両や設備の劣化、故障のリスクも考慮しなければなりません。購入前には、必ず車両の状態を細かくチェックしましょう。

レンタル・リース

「まずはキッチンカー事業を試してみたい」「特定のイベント期間だけ営業したい」という方には、レンタルやリースがおすすめです。購入に比べて圧倒的に少ない資金で始められます。ただし、月々の支払いが発生し、長期的には購入するより割高になる可能性があります。また、車両のカスタマイズに制限があることや、営業許可が出店したい地域で取得済みかを確認する必要があります。

STEP5 資格取得と営業許可を申請する

キッチンカーで飲食物を提供・販売するには、法的に定められた資格と許可が必要です。これらがなければ営業を開始することはできません。事前にしっかりと準備を進めましょう。

食品衛生責任者

キッチンカーの営業施設には、必ず1名以上の「食品衛生責任者」を置くことが義務付けられています。これは、食中毒などを防ぎ、衛生管理を徹底するための資格です。各都道府県の食品衛生協会が実施する6時間程度の養成講習会を受講すれば取得できます。受講料は1万円前後です。ただし、調理師や栄養士などの資格を持っている場合は、講習を受けずに食品衛生責任者になることができます。

運転免許証の区分

キッチンカーを運転するための免許証も当然必要です。ベースとなる車両の大きさによって、必要な免許の区分が異なります。特に注意が必要なのは、普通免許を取得した時期です。

・2007年6月1日までに取得した場合:車両総重量8t未満まで運転可能
・2007年6月2日~2017年3月11日に取得した場合:車両総重量5t未満まで運転可能
・2017年3月12日以降に取得した場合:車両総重量3.5t未満まで運転可能

一般的な1tトラックベースのキッチンカーであれば問題ないことが多いですが、大きめの車両を検討している場合は、自分の免許証で運転できるか必ず確認しましょう。

営業許可

キッチンカーで営業するためには、出店する地域を管轄する保健所から「飲食店営業」の許可を得る必要があります。重要なポイントは、この許可は「車両ごと」に取得し、かつ「営業する地域ごと」に必要だという点です。例えば、東京都で許可を取得したキッチンカーが、神奈川県で営業する場合は、別途神奈川県の保健所で許可を取得し直さなければなりません。許可の基準も自治体によって異なるため、車両を準備する段階から、営業したい地域の保健所に相談することが非常に重要です。

設備をチェックする女性

画像素材:PIXTA


STEP6 出店場所を確保する 売上を左右する最重要ポイント

最高のキッチンカーと美味しいメニューが準備できても、お客様がいなければ売上は立ちません。出店場所の確保は、キッチンカー事業の成功を左右する最も重要な要素の一つです。

空きスペース出店

オフィス街のランチタイムや、スーパーマーケットの軒先、大学のキャンパス内など、平日の安定した売上が見込めるのが空きスペースへの出店です。継続的に同じ場所で営業することで、リピーターを獲得しやすいというメリットがあります。

イベント出店

音楽フェスやお祭り、フリーマーケットといったイベントへの出店は、短時間で大きな売上を期待できるのが魅力です。非日常の雰囲気から、お客様の財布の紐も緩みがちになります。ただし、出店料が高額になる傾向があり、天候に売上が大きく左右されるリスクもあります。

出店場所の探し方

魅力的な出店場所は、どうやって探せば良いのでしょうか。主な探し方は以下の通りです。

■直接土地や空きスペースの管理者に問い合わせる

オフィスビルや商業施設、公園など、出店したい場所を見つけたら、その土地の管理者に直接交渉する方法があります。簡単ではありませんが、もし成功すればライバルがいない独占的な場所を確保できる可能性もあります。熱意としっかりした事業計画を伝えてアプローチしてみましょう。

■イベントの主催者に直接問い合わせる

出店したい地域のイベント情報を常にチェックし、主催者のウェブサイトやSNSから出店者募集の情報を探します。人気のイベントはすぐに枠が埋まってしまうため、こまめな情報収集が鍵となります。

■マッチングサービスを利用する

近年、最も主流となっている探し方です。キッチンカーを探している土地のオーナーと、出店場所を探しているキッチンカーオーナーを繋ぐ専門のマッチングプラットフォームが存在します。希望のエリアや条件で検索でき、応募も簡単なため、効率的に出店場所を見つけることができます。

画像素材:PIXTA


STEP7 開業準備と集客戦略を立てる

いよいよ開業が目前に迫ってきました。最後のステップとして、具体的な営業準備と、お客様に来てもらうための集客戦略を固めていきます。

計画に沿って、具体的な開業の準備へ進む

事業計画書に基づき、開業に向けた最終準備を進めます。細かなタスクをリストアップし、一つずつ着実にクリアしていきましょう。

■仕入れ先を確保する

メニューに必要な食材を、どこから、どのように仕入れるかを決めます。業務用スーパー、地域の卸売業者、こだわりの食材を生産する農家など、選択肢は様々です。品質、価格、供給の安定性を考慮し、複数の仕入れ先を確保しておくと安心です。

■キャッシュレス決済の導入

現代において、キャッシュレス決済への対応は必須です。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など、多様な決済手段を用意することで、販売機会の損失を防ぎ、お客様の利便性を高めることができます。

■保険の加入

万が一の事態に備え、保険への加入は必ず行いましょう。提供した商品が原因で食中毒が発生した場合などに備える「生産物賠償責任保険(PL保険)」や、車両の事故に備える「自動車保険」は必須です。安心して営業を続けるための重要な投資です。

アナログからデジタルまで、集客の方法

キッチンカーは、ただ待っているだけではお客様は来てくれません。積極的な集客活動が不可欠です。

■広告を出す

地域の情報誌やグルメサイトなどに広告を掲載する方法です。特定のエリアの顧客層にアプローチしたい場合に有効ですが、費用対効果を慎重に見極める必要があります。

■チラシを製作する

出店場所の周辺で配布するチラシは、古典的ですが効果的な方法です。メニューの写真やお店のこだわりを掲載し、クーポンなどを付ければ来店動機に繋がります。

■SNSアカウントの取得・告知

InstagramやX(旧Twitter)、FacebookなどのSNS活用は、現代のキッチンカー集客において最も重要なツールです。美味しそうな料理の写真を投稿するだけでなく、日々の出店場所の告知、新メニューの紹介、仕込みの様子など、お店の裏側を見せることでファンを増やしていくことができます。お客様との直接的なコミュニケーションを通じて、リピーターを育成しましょう。

キッチンカーで接客する女性

画像素材:PIXTA


キッチンカー開業で活用できる補助金・助成金

キッチンカーの開業資金を準備する上で、ぜひ知っておきたいのが国や地方自治体が提供する「補助金」や「助成金」です。返済不要のこれらの資金を活用できれば、初期投資の負担を大幅に軽減し、事業をより安定した状態でスタートさせることができます。

キッチンカー開業で利用できる代表的な補助金には、以下のようなものがあります。

1.小規模事業者持続化補助金

小規模事業者が販路開拓などに取り組む経費の一部を補助する制度です。キッチンカー事業は新たな販路開拓と見なされやすく、宣伝用のチラシ作成やウェブサイト制作費、のぼりや看板の設置、車両のラッピング費用などが補助金の対象となる可能性があります。ただし、車両本体の購入費用は対象外となる点に注意が必要です。

・補助上限額:通常枠=50万円、賃金引上げ枠・卒業枠・後継者支援枠・創業枠=200万円(※インボイス特例適用事業者は50万円上乗せ)
・補助率:2/3(※賃金引上げ枠のうち、赤字事業者は3/4)
・補助対象経費:機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費

▼小規模事業者持続化補助金

2.中小企業新事業進出補助金(事業再構築補助金の後継制度)

既存の事業者が新新たな分野に挑戦する際の設備投資などを支援する大型の補助金です。例えば、店舗型の飲食店が新たにキッチンカー事業へ参入する場合などに活用できる可能性があります。

・補助上限額:従業員数や賃上げ目標により大きく異なる(例:最大9,000万円)
・補助率:1/2 など
・補助対象経費の例:建物費、機械装置・システム構築費、広告宣伝・販売促進費など
・申請期間の例:第2回締切 2025年12月19日(※公募は複数回実施される見込みです)

▼中小企業新事業進出補助金

ものづくり補助金

ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的な製品・サービス開発や生産プロセス改善のための設備投資等を支援する補助金です。

キッチンカー事業においては、例えば独自の調理技術を活かした移動販売システムの構築や、ITを活用した効率的な受注・販売システムの導入などが対象となる可能性があります。こちらも事業計画の革新性や、生産性向上への貢献度が重視されます。

基本要件として「給与支給総額を年率平均1.5%以上増加」、「事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高い」、「付加価値額を年率平均3%以上増加」を満たす3~5年の事業計画策定、実施する必要があります。

・補助上限額:100万円~4,000万円(※申請枠や従業員数等によって異なる)
・補助率:1/2~2/3(※申請枠や従業員数等によって異なる)
・対象経費:機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費等

▼ものづくり補助金

握手をするスーツの人々

4.地方自治体による創業補助金・助成金

上記、国による補助金のほか、各都道府県や市区町村が、地域での創業者を増やすために独自に設けている制度があります。利用期間が限定されている場合が多いため、開業を検討する際、お住まいの地域や開業予定地で利用できる補助金がないか、必ず確認してみましょう。

ネットで探す場合は「〇〇市 開業 補助金」「◯◯県 開業 補助金」といった検索ワードを利用することで見つかることがあります。また、各地の商工会議所や市町村の役場などでもこういった補助金の情報を紹介してくれる場合があります。

キッチンカーで利用できる補助金・助成金については、以下の記事でも詳しく解説しています。

▼【2025年最新】キッチンカー開業に使える補助金・助成金まとめ

補助金を利用する際の注意点

これらの補助金を検討する際には、いくつかの重要な注意点があります。

・補助金は原則として「後払い」

事業に必要な経費を一度自分で支払い、その後に報告書を提出して初めて支給されるため、いわゆる「つなぎ資金」を別途用意する必要があります。

・利用する場合には「審査」がある

申請には詳細な事業計画書の提出が求められ、審査を経て採択される必要があるため、必ずしも受け取れるわけではないことに注意が必要です。

最新の補助金情報を効率よく収集するためには、中小企業庁のポータルサイト「ミラサポplus」や、開業予定地の自治体、商工会議所のウェブサイトを定期的にチェックすることをおすすめします。

▼中小企業庁「ミラサポplus」

制服姿の笑顔の女性

画像素材:PIXTA


キッチンカーを開業を考えたら、まずは無料のセミナーを

ここまで読んで、キッチンカー開業への思いがさらに強くなった方も多いのではないでしょうか。しかし、一人で全ての情報を集め、準備を進めるのは大変なことです。

当サイト「モビマル」では、フードトラック(キッチンカー)の基礎知識や開業の流れを具体的に学べる無料のセミナーを定期的に開催しています。「何から手をつけていいかわからない」という未経験の方でも、開業のプロから直接話を聞くことで、疑問や不安を解消できます。ぜひ、下記のリンクから詳細をチェックしてみてください。夢への第一歩を踏み出す、絶好の機会です。

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よくある質問

Q
料理の経験がほとんどない未経験者でも、キッチンカーを開業できますか?
A
はい、可能です。実際に、料理未経験からキッチンカーを開業し、成功している方は多くいらっしゃいます。大切なのは、提供するメニューを絞り込み、その調理工程を完璧にマスターすることです。オペレーションが簡単なメニューから始めることをお勧めします。また、調理以外の事業計画や出店戦略などをしっかりと立てることが、経験不足を補う鍵となります。
Q
キッチンカーの開業で失敗しないために、最も重要なことは何ですか?
A
「コンセプト設計」「資金計画」「出店戦略」の3つです。特に見落としがちなのが、開業後の「運転資金」の確保です。売上が安定するまでの期間を乗り切るための資金がなければ、せっかくの夢もすぐに頓挫してしまいます。また、自分の売りたいものではなく、「お客様が求めているもの」を「お客様がいる場所」で提供するという視点を常に持つことが重要です。
Q
開業資金は、最低いくらくらい用意すれば良いですか?
A
車両を中古にするなど工夫をすれば、総額で250万円程度から開業は可能です。しかし、これとは別に、最低でも3ヶ月分の運転資金と生活費(100万円~150万円程度)を準備しておくことを強くお勧めします。したがって、合計で400万円程度の資金があると、心に余裕を持ってスタートすることができるでしょう。
Q
キッチンカーで儲かるメニューには、どんな特徴がありますか?
A
一般的に、儲かるメニューには「調理オペレーションがシンプルで提供スピードが速い」「原価率が低い」「専門性が高く他店と差別化できる」といった特徴があります。例えば、クレープや唐揚げ、ロングポテトなどは、少ない設備で素早く提供でき、利益率も高い傾向にあります。ただし、最も重要なのは自分のコンセプトに合っているかどうかです。トレンドを追いかけるだけでなく、自分が情熱を持って提供できるメニューを選ぶことが成功に繋がります。

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この記事を監修した人
太田 明男
一般社団法人日本移動販売協会 代表理事
1992年リクルートに入社。
2019年に「一般社団法人日本移動販売協会」を創立。移動販売のマッチングサービス「モビマル」を関西圏からスタートし、現在全国に展開中。