大阪を拠点に、”高槻バーガー”専門店「tsukifune.」をキッチンカーで運営している田辺誠さん(37歳)。和食の飲食店を8年ほど営業し、プロのビーチサッカー選手でもあった田辺さんが、コロナ渦にキッチンカーの営業を開始しました。その背景にはスポーツと食の両方に関わる田辺さんならではの想いがありました。
サッカー指導者として子どもと対峙し食の大切さを実感。食でより多くの人を元気にするためにキッチンカー事業を開始
私はビーチサッカー選手でもあり、和食店の料理人として食に携わっていました。和食がベースの自然派創作料理で、化学調味料を使わないことにこだわり8年ほど営業しています。
食に対する想いが強くなったのは、20代の頃。サッカーの指導者として子ども(幼稚園児〜大学生)と触れ合い始めた頃からです。サッカー教室の子どもたちのお弁当や食事の仕方を見ていると、そのご家庭の色が如実に出ることに気づきました。家庭環境が子どもたちの食や言動に影響を及ぼしていることを目の当たりにし、栄養面や食事の選択肢を増やす観点からも自分で何かできないかと思い、私の飲食店でお弁当販売も開始しました。
その中でコロナ禍に突入。お店を閉めることなくお弁当販売をしていましたが経営は大変…。事業を拡大する方法はないか模索している時にモビマルのキッチンカーセミナーに出会いました。
大阪・高槻の特産食材を使った「高槻バーガー」をキッチンカーで販売
キッチンカーでは、大阪府高槻市の特産品を使った”高槻バーガー”を販売しています。
高槻バーガーは、2018〜2020年の”バーガーエキスポ”で2回日本一に輝いたハンバーガー。高槻市は、糖度が高く大玉のトマトと寒天が特産品として有名で、トマトはスライスして、寒天はバーベキューソースに入れています。パテは赤身肉100%でつなぎを一切使用しておらず、バンズは長時間熟成で焼き上げた”サクフワバンズ”を使用というこだわりたっぷりのハンバーガーです。
リアル店舗で販売を試してみて評判が良かったので、キッチンカーでも提供することにしました。
移動販売ならではの事前準備や搬入など、リアル店舗と違うことに最初は戸惑い
2021年からキッチンカー事業を始めましたが、最初はイベントまでの準備や搬入、車内をどのような状態でキッチンカーを走らせたら良いのかもわからず、搬入先に到着したら食材がぐちゃぐちゃになったこともありました。リアル店舗とは勝手が違うので、分からないことだらけでしたね。
最初は戸惑うこともありましたが、本気で売れるキッチンカー作りを目指そうと思ったきっかけがありました。それは、モビマルのキッチンカーを活用した地域創生イベントで2022年に小豆島に行ったことです。
現場では私が想像していた以上に売れませんでした。せっかく小豆島まで来たからには必死でやろうと思い、モビマル担当者のアドバイスを聞き入れて本気で取り組みました。そこからの学びは大きいです。
取り組んだことはたくさんありますが、その中で特に重要なのは、キッチンカーの”店構え”の充実。照明をキッチンカーに付けたり、メニューの置き場所は目につきやすい場所にお客様目線で考えたり。そして、タペストリーを数種類持っていてその時のお客さんの状況によって見せるタペストリーを変えるなどもしています。写真にありますが、上の看板も設置したことで遠くからも見えやすくしたりと工夫には余念がありません。
食を通じて日本を元気にしたい
キッチンカーの魅力は、場所を変えて色々なお客様に会えて、目の前でお客様とダイレクトにコミュニケーションが取れること。
飲食店に加え、キッチンカーならではのメリットを活用して、私は食を通じて日本を元気にしたいと思っています。
具体的には3つ。
1つ目は飲食業に欠かすことのできない生産者を守り立てること。生産者の食材を食べたお客様が明日亜kらの活力になるようなコミュニティの場所でありたいと考えています。
2つ目は飲食業界で働いている人に楽しんで仕事をしてもらうこと。食に関わる仕事は素敵だと感じてもらえるような環境を整えていきます。
3つ目は食を通して子どもたちに関わる事業に協力すること。リアル店舗ではフードリボンプロジェクトに賛同してお理、子供夢食堂に協力しています。地域てご飯を食べられない子どもたちのために食事を提供したいと考えています。
旬菜とお出汁 わしん / tsukifune.
https://www.instagram.com/natural_washin/