キッチンカーの開業準備、営業許可取得から日々の営業に必要な「設備」を解説

キッチンカー運営
2024/04/08
車両を整備する男性

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近年、手頃な金額で開業できることから注目を集めているキッチンカー。「キッチンカーを開業したい」と思った時、まずどんな設備を準備すれば良いのでしょうか? キッチンカーの専門サイト・モビマルが開業に必要な設備を解説します。

本記事ではキッチンカー(車両)に必要な設備について解説します。キッチンカー開業に必要な資格・許可は以下の記事でまとめています。

https://mobimaru.com/magazines/35

また、当サイト「モビマル」ではキッチンカー製作のサポートを行っています。新車・中古車からのキッチンカー製作から、難しい営業許可取得まで。あなたのこだわりを形にするお手伝いをいたします。

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「開業に必要なもの」と「日々の営業に必要なもの」で分けて考える

キッチンカーの「設備」というと、一口でいうとわかりにくいかもしれません。大きく分けると、キッチンカーの営業許可を取得するために必要なものと、日々の営業(調理や運転、集客)に必要なものに分かれます。それぞれの内訳を以下から解説します。

■キッチンカーが営業許可を取るために必要な設備

キッチンカーの営業許可を取得するための基準は、営業する業態や自治体によって要件が変わります。以下では一般的に必要とされる設備について解説します。必ずしもすべてが必要ではないため、営業予定エリアを管轄する保健所へ確認をしてください。

・シンク2台+給排水設備

キッチンカーには、手洗い専用・調理器具などを洗浄するシンクが合計2台、それぞれのシンクには給排水設備(蛇口・排水溝)が必要です。組み上げ式の電動ポンプが許可の条件になっていることもあり、多くの場合電源装置も併せて必要になります。2021年6月に食品衛生法が改正され、手洗い用の蛇口には、手を洗ったあと再度触れなくてよい非接触型(センサー式・足踏み式など)の蛇口が必要になりました。

・給水・排水用タンク

手や調理器具などを洗う水を貯める「給水タンク」と、使用した水を貯める「排水タンク」の設置が必要です。タンクは容量によって以下のように営業できる業態が定められています。

40リットル:簡易な調理のみ(温める・揚げる・盛り付ける等)可能。単一品目のみ取り扱いが可能。使い捨て食器を使用する。

80リットル:大量の水を要しない、2工程程度の簡易な調理までの簡易な調理が可能。複数品目の取り扱いが可能。使い捨て食器を使用する。

200リットル:大量の水を要する複数工程の調理・仕込みが可能。通常の食器も利用できる。

・換気扇

車内の換気が十分にできるように、多くの保健所では設置を義務付けています。換気扇がないキッチンカーは不衛生になりやすいため、義務がなくても設置が必要です。しかしながら虫やほこりが入る原因にもなるため、カバーの取り付けやこまめな清掃を心がけましょう。

・仕切板

運転席と調理スペースの間を仕切ります。キッチンカーの基本仕様として設置されている場合が多く、保健所で設置が義務付けられている場合もあります。

・冷蔵庫・冷凍庫

冷たいものや生鮮食品を扱う業態には必須の設備です。設置する場合は、発電機の設置等を併せて行う必要があります。

・収納棚

食品や調理器具、食器などの備品を収納する棚は、扉付きのものを設置することが義務付けられています。ホコリや虫が侵入できるような隙間のあるものでは営業許可が下りないため、DIYで作るような場合には注意したいところです。

・蓋付き廃棄容器

キッチンカー内で出たごみは、においや水分が漏れない蓋付きの廃棄物容器へ廃棄します。

・照明

キッチンカー内を照らす照明です。保健所によっては「◯ルクス以上」といった数値で基準が定められている場合があります。

・提供窓

キッチンカーには商品を提供するための窓も必要です。市販のキッチンカーであればサイドや後方に開閉式で屋根付きの提供窓が設置されています。自作キッチンカーの場合、トランクルームを改装して設置する場合もあります。

・ドア

キッチンスペースへ出入りするためのドアも必要です。換気などにも使われます。

・給湯器

お湯が必要な場合・保健所で設置が定められている場合には給湯器の設置が必要です。取り付けには資格が必要なため、なるべく設置しなくて済むような業態を選ぶことも選択肢に入れましょう。

・電源装置

保健所の多くでは、「走行中の冷蔵設備の稼働」や「組み上げ式電気ポンプの設置」を営業許可の規定条件に入れています。そのため、電源装置の設置が必要です。

キッチンで設備の点検をする女性

画像素材:PIXTA

■キッチンカーの日々の営業に必要な設備

<調理に必要な設備>

・電気関連

キッチンカーは出店場所の電源を利用することがあるため、外部電源入力口・車内コンセント・ブレーカーなどが必要になる場合があります。

・作業スペース関連

食材を扱う作業台や、加熱・保温機器、炊飯器、ドリンクサーバーやフライヤーなど、提供する商品によって必要な設備は異なります。提供するメニューをしっかりと考えた上で、限られたスペースでどの設備を使用するかしっかりと検討しましょう。

<運転に必要な設備>

ハイマウントライト(バックライト)の他、ドライブレコーダーやETCなど、遠方へ安全かつ円滑に移動するための設備は整えておきたいものです。運転の安定性が向上するエアロパーツなどは好みで取り付けましょう。

<集客に必要な設備>

・看板/メニュー表

タペストリーやのぼり、立て看板などはお客に見つけてもらうために必要になります。近づいてきたお客さんに見せられるメニュー表なども売上に直結するため、視認性やデザイン性をよく考えて、専門の業者に依頼することも検討しましょう。

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