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初期費用を安く抑えて開業ができることから、近年注目が集まっているキッチンカー。今回はキッチンカーの入手方法を「新車」「中古」「レンタル」や「リース」「自作」で用意する場合のメリット・デメリットや、実際にかかる費用・相場感について解説します。
キッチンカーを入手し、使用する方法は、以下の4つが挙げられます。
1.新車を購入する
新車を購入し、キッチンカーに改造します。
2.中古車を購入する
中古車を購入しキッチンカーに改装する、もしくはキッチンカーに改造済みの中古車を購入します。
3.レンタルする
レンタル会社からキッチンカーを1日~数か月単位で借りることができます。
4.リースする
リース業者を介して、新しくキッチンカーを購入します。数か月~数年単位の契約が必要です。
当サイト「モビマル」ではキッチンカー購入のサポートを行っています。新車・中古車からのキッチンカー製作から、難しい営業許可取得まで。あなたのこだわりを形にするお手伝いをいたします。
https://mobimaru.com/lp/buy_rentキッチンカーの購入を考えた時に、新車で買うべきか、中古車を探すべきか考える人は多いと思います。それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
キッチンカーを新車で購入する一番のメリットは、車種や設備を自分で選べる自由度の高さです。どのような業態で、どのように営業したいかというビジョンや事業計画が明確であるほど、キッチンカーは新規で購入する価値があるでしょう。
また、新車購入は保証やアフターサポートが手厚く、一般的に中古車と比べて長く使用できます。中古車市場でもキッチンカーは人気があるため、もし売却することになっても高い値がつきやすい点もメリットに挙げられます。
キッチンカーを新車で購入すると、中古車やレンタル・リースに比べて費用が高くなります。また、現金・ローンに関わらず、購入したキッチンカーを会計上は「資産」として計上します。資産の購入費用は数年かけて減価償却し経費を計上する必要があることに注意してください。
キッチンカーを中古で購入する場合、新車と比べて安く買えることがメリットです。設備も揃っている状態であることが多いため、新車を購入するより早く営業できる可能性もあります。
設備や車種を自分自身で選べないことに加え、キッチンカーの中古車は走行距離やメンテナンス履歴などの状態によって大きく価格が変わります。相場よりも安い中古車は状態が悪いことも多く、いくら安く購入できたとしても、メンテナンスや修理に費用がかかる場合があります。
また、近年はキッチンカーに注目が集まっていることから、良い状態のキッチンカーは中古車市場でも人気が高く、なかなか思うような車両が見つからないこともデメリットと言えるでしょう。
キッチンカーの新車・中古車購入の相場は以下の通りです。
新車 | 中古車 | |
---|---|---|
軽タイプ(ワゴン・軽トラ) | 250~350万円 | 100~300万円 |
大型タイプ(大型ワゴン/1tトラック等) | 400~600万円 | 200~500万円 |
相場価格にはかなりの幅がありますが、新車は設備や内装・外装費用、中古車は走行距離やメンテナンス履歴などの状態によって変わるためです。中古車の方が安く買えるイメージがありますが、車によっては必ずしもそうではありません。また、メンテナンス費用なども加味した上で、新車か中古車かを検討したいところです。
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これから改造を行う新車購入と、すでに改造済みの中古車購入では気をつけるべきポイントが違います。以下でそれぞれについて解説します。
自由度の高いキッチンカーの新規購入は、明確なビジョンや事業計画が必要です。
1.必要なものを絞る
設備や内装・外装を自由に決められるキッチンカーは、こだわりを実現できる反面、その分価格も上がります。本当に必要なものを見極め、選択することで予算を抑えられます。
開業後は営業を行う中で想定外の出費も多いため、最初からお金をかけすぎないことを心がけましょう。
2.営業許可の要件を満たす
キッチンカーの営業許可は営業地の管轄の保健所で行います。保健所によって営業許可の基準は異なるため、設置する設備が営業要件を満たしているか、念の為に確認しましょう。
キッチンカーを中古で購入する際は、価格だけではなく、状態をよく見ることが大切です。
1.車種の年式と、走行距離を確認する
キッチンカーは年式が新しく、走行距離が短いほど一般的に良い状態とされています。
2.設備の状態を詳しく確認する
取り付けられている設備の状態は、安全性や営業効率を大きく左右するポイントです。中古車は設備が一部取り外されている場合もあり、保健所の営業許可を得られない状態の中古車も市場に流通しています。快適に営業できる状態にするためのコストを考慮した上で、購入を検討するとよいでしょう。
3.信頼できる販売先を選ぶ
中古車は一台ごとに状態が異なり、見た目だけではわからないこともたくさんあります。品質を保証し、販売後のアフターケアがしっかりしている優良な販売店を選ぶことが重要です。
キッチンカーの「レンタル」も「リース」も、どちらも車を借りて使用することを表しますが、2つの違いは契約条件にあります。
レンタル | リース | |
---|---|---|
契約期間 | 短期間(1日~) | 中~長期間(半年~10年程度) |
契約対象の車 | レンタル会社が所有するもの | リース会社が新規購入するもの |
所有権 | レンタル会社 | リース会社 |
途中解約 | 可能 | 不可 |
料金 | 会社が定める一定の料金 | 購入料金✕リース比率 |
週末にキッチンカーを借りて使用したい場合や、キッチンカーの使い心地を試してみたいといった場合はレンタル、開業を前提に中長期で使用したい場合はリースと、用途によって利用すべきサービスは変わります。
キッチンカーをレンタル・リースする場合の共通のメリットは、費用を抑えてキッチンカーを使える点にあります。キッチンカーの開業費用の大半を占めるのは車両取得にかかる費用です。キッチンカーの新車購入は150万円~500万円程度かかるため、レンタルやリースを利用すれば費用を抑えることができます。
以下より、レンタル・リースそれぞれのメリットについて解説します。
キッチンカーのレンタルは「1日だけ」「週末だけ」といったスポット利用ができることが最大の強みです。新しい業態でのテスト出店や、大きなイベントへの臨時出店にも対応できます。
レンタル会社によっては、出店場所への搬入・回収のほか、移動販売スタッフの派遣を行っているところもあり、「出店できるがスタッフが足りない」といった、さまざまな状況に対応ができることもメリットです。
キッチンカーのレンタルは、長期的に考えると割高になるのがデメリットです。長期間のレンタルには割引料金が適用されることもありますが、数か月以上の営業を考えている場合は、他の方法を検討すべきかもしれません。
また、レンタルしたキッチンカーの内装・外装は基本的に変えることができません。また、調理用の設備の追加などに別料金がかかることもあるため、料金体系をしっかりと確認したいところです。
リースは頭金に加え、リース期間の間に月々一定の料金を支払いながら新車を利用することができます。最近では頭金ゼロをうたうリース会社もあります。新車をリース会社を通して購入する形になるため、好きな車両を選ぶことができます。
ローンでの購入と違い、負債を抱えることはありません。車両代は毎月の経費として計上できるため、会計上のメリットも得られます。毎月支払う額が決まっているため、事業計画が立てやすいこともメリットに挙げられるでしょう。契約によっては、リース期間中の車検など手続きに関するサポートを受けられる場合もあります。
キッチンカーのリースは半年~数年をかけての長期契約となり、原則途中解約できないことがデメリットです。もし解約をする場合は残リース料や違約金などが発生するため、しっかりと事業計画を立て、営業を続けることが求められます。
また、長期的に見れば購入するよりも総額費用が割高になるため、状況によってはローン等で車両の購入を検討するといいでしょう。
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キッチンカーのレンタル費用は、1日あたり3万円~10万円ほどが相場です。同じキッチンカーでも、平日と週末で料金が違う場合もあるため注意が必要です。多くのレンタル会社では長期割引制度を設けており、ある程度まとまった日数をレンタルする方が1日あたりの料金を安く抑えられます。長期割引の場合、月額30万円程度が目安となります。
軽トラタイプのキッチンカーを例にとり、いくつかのレンタル会社の料金を調べました。
レンタル会社A
1日:32,780円
2日:49,500円
3日:68,200円
1週間:134,200円
1か月:275,000円
※車両搬入出費用は別途
レンタル会社B
1か月契約:200,000円/月
6か月契約:90,000円/月
12か月契約:80,000円/月
※消費税・営業許可証・ドライバーズ保険は別途
レンタル会社C
1日:8,000円
2日:16,000円
3日:24,000円
※保険料込み/2週間以上のレンタルで割引あり/調理機材費は別途
会社によってレンタル料金の設定には差がありますが、最低利用期間や基本料金がどこまで含んでいるかが違うため、正式な見積もりをした上でないと比較は難しいでしょう。会社によって保険料や搬入費がかかるほか、設備の追加や変更が別料金になっている場合もあるため、事前にしっかりと確認しましょう。
キッチンカーは、リースの契約内容によって支払額が変わります。また、車両購入費用のほか、初回に支払う頭金や初期費用、月々の保険料や走行費などがかかる場合があります。いくつかのリース会社を例にとり、料金を見てみましょう。
リース会社A
頭金:110,000円
月額:12か月契約:88,000円/月、6か月契約:99,000円/月
リース会社B
頭金:なし
60回払い(5年間)51,260円/月
84回払い(7年間)41,690円/月
リース会社C
初期登録料:108,000円
車両代:55,000円/月
車両走行費:30円/1km
車両保険料:15,000円程度/月
※契約期間は1年以上
このように、リース会社によって契約期間や料金設定が大きく異なるため、自身で立てた事業計画に合った会社を検討する必要があります。また、リースの場合、リース期間終了後に残価を支払えばその車を手に入れることもできます。新規購入よりは割高になりますが、少額での開業を考える時には、リースは十分選択肢に入るでしょう。
キッチンカーは店舗型の飲食店と比べ費用を抑えて開業できますが、それでも初期費用は250万円~400万円程度かかると言われており、その大半が「車の取得費用」です。
車を自分自身で改造する場合、かかる経費は機材や設備の実費で済みます。より初期費用を抑えて開業したい人で、車の改造などDIYの知見がある場合は、キッチンカーの自作も選択肢に入ってくるでしょう。
購入のほか、レンタル・リースでキッチンカーを使用することもできます。下記記事では、それぞれの車両取得方法について詳しく解説しています。
キッチンカーを自作するメリットは、なんといってもコストを最大限に抑え、安く開業ができる点です。また、細かな設備の配置も自分で決められるカスタマイズ性が高いのも魅力です。
デメリットとして、施工期間や手間が大きい点が挙げられます。また、電気やガスの専門知識が必要な作業もあるため、素人では安全面の担保も難しく、車検や営業許可が取りづらいこともネックです。DIYに自信がない場合は、専門的な知識が必要な作業を業者に頼み、カスタマイズを自分自身で行うなどを検討すべきでしょう。
ここでは、キッチンカーを自作する際の大まかな流れを解説します。
<事前準備>
キッチンカーの営業には、営業許可が必要です。営業許可は、営業予定地を管轄する保健所に申請を行います。保健所が定める要件をクリアするために必要な設備を把握してから、DIYの計画を立てましょう。
営業許可の基準は、保健所によって異なる場合があるため、必ず出店予定エリアを管轄する保健所に問い合わせを行ってください。
キッチンカーのベースとなる主な車は、軽トラやバン、1tトラックなどです。費用をより抑えたい場合は、中古車を選ぶとよいでしょう。
ベースをもとに基礎となる床材や間仕切り、営業に必要な設備を手配します。
キッチンカーに必要な設備については以下の記事でも詳しく解説しています。
▼キッチンカーの開業準備、営業許可取得から日々の営業に必要な「設備」を解説<実作業>
調理スペースと運転席を分ける間仕切りを設け、床を作成します。バンタイプの車の場合は後部座席を撤去してから行います。その際、水道の配管や電気の配線を考慮し、内装レイアウトを決めます。
シンクや給排水設備、調理台、電源装置、換気扇などを設置します。冷蔵庫など重量のある設備も多いため、配置する手順をよく検討してください。
外側のラッピングや塗装を行います。目に止まりやすくすることで売上にも関わる部分のため、タペストリーや看板をかける場所などを想定し、外装を完成させます
<完成後の手続き>
自作キッチンカーは、国土交通省が定める「道路運送車両の保安基準」を満たし、車検をクリアしなければ公道を走ることができません。改造によって4人乗りの車を2人乗りにする場合などは「構造変更申請」を行う必要があります。
詳しい保安基準は国土交通省のサイトをチェックしてください。
自作で改造を行った車(普通貨物車・小型貨物車)は、車検の際に設備を取り外す必要があります。
構造変更の手続きを行った自作キッチンカーは、8ナンバー(特殊用途自動車)としてナンバーを取得できます。8ナンバーは車検の際に設備を取り外す必要がなくなるため、車検の手間を省くことができます。
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キッチンカーの自作は、費用を抑えることができますが、専門知識や技術が必要になるほか、時間も手間もかかります。営業許可や車検の基準をクリアすることも簡単ではないため、多くの人が取れる手段ではないでしょう。
自作に自信がない場合は分割購入やリースで、費用を抑えてキッチンカーを使用することもできるので、事業計画をよく検討して、自分に合った方法を選んでください。
購入やレンタル、リースなどいずれの方法を選んだとしても、車両の取得はゴールではなく、あくまでも開業準備のひとつです。日々の営業をできるだけ長く続けていけるように、事業計画をしっかりと立て、事業を軌道に乗せていけるようにひとつひとつ実行していきましょう。
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