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初期費用を安く抑えて開業ができることから、近年注目が集まっているキッチンカー。今回は、費用面だけではないメリットや、開業を考える上で知っておきたいデメリットについて詳しく解説していきます。
下記記事でも開業についての流れをまとめています。キッチンカーの開業を考えるのであれば、併せて読んでみてください。
▼キッチンカーを開業するには何が必要? 移動販売のメリットと開業までの5つのステップ
キッチンカーは、店舗型の飲食店と比較し開業のハードルが低いことがメリットに挙げられます。以下のような費用面や、モビリティの良さに起因するメリットは、起業家や新規参入者にとって魅力的なものです。
日本政策金融公庫総合研究所の発表によると、2022年での飲食店開業費用における平均は「1077万円」でした。店舗型の飲食店の場合、物件の取得費用や内外装の工事費、機材費などがかかります。店舗型と比較した場合、キッチンカーの初期費用の大半は「車取得にかかる費用」となるため、250万円~500万円程度と安く開業費用を抑えられます。
車取得にかかる費用については以下で解説しています。
▼キッチンカーを購入するなら新車と中古どっち? それぞれのメリットや相場を解説
また、レンタル・リースを利用すると、より初期費用を抑えられます。
▼キッチンカーはレンタルで開業できる? リースとの違いや相場感を解説
店舗型の飲食店は、営業をしていない間でも家賃や水道光熱費がかかるため、営業をしていない間でも一定の固定費がかかります。対してキッチンカーは営業していない時にかかる費用は駐車場代など車両維持のものだけで済むため、大半のケースで店舗型の飲食店と比べて安くなります。
キッチンカーは出店する場所や時間を自由に選べます。週末はイベントや観光地に、平日は人が集まるオフィス街といったように、タイミングによって営業場所を変えられ、運営の自由度も高いのが魅力です。
営業する時間や場所にくわえ、キッチンカーの外装デザインや、取り扱うメニューは店舗型と比べて変更が容易です。トレンドに合わせた業態変更も比較的気軽に行えるため、柔軟な運営ができます。
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キッチンカーのデメリットは「車であること」、そして運営を安定させることの難しさに起因するものが考えられます。
キッチンカーの調理スペースは限られているため、仕込みや調理がしづらくなっています。そのため、作業の徹底した効率化が求められます。
キッチンカーは屋外での営業を主体とするため、時間や天候など「制御できないもの」に客足が左右されることが多々あります。仕入れや仕込みの量、売上を予測することは簡単ではなく、せっかく用意した商品が悪天候でほとんど売れないということも考えられます。
人気のあるキッチンカーの出店場所には、競合も多く、なかなか出店することが難しいことも運営の難しさのひとつです。新規参入者も少なくないため、まずはそこから頭ひとつ抜けるために差別化できる商品・サービスなどを検討する必要があります。
キッチンカーの儲かるメニューや、人気の出店場所については以下でも詳しく解説しています。
キッチンカーで営業許可を取得するには、保健所によって定められた衛生基準を満たす必要があります。営業許可は「出店場所を管轄する保健所」で取得するのですが、管轄エリアをまたぐ場合はそれぞれの保健所で出店許可を取得する必要があります。
キッチンカーの許可については、以下の記事でも解説しています。
▼キッチンカーで開業するために必要な資格・許可は? 調理師免許は必要?
自由度の高いキッチンカーですが、車に合わせて作られたレイアウトの変更は簡単ではありません。調理導線は日々の営業に関わってくる部分のため、最初の設計を慎重に行う必要があります。
コロナ禍が明け、キッチンカーの出店場所やイベント需要も増えてきています。自由度の高さに対し、運営は決して簡単なものではありませんが、自分自身の「実現したいこと」をよく考えて、開業を検討してください。
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